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【20/7月期】クーパ ($COUP)決算発表。CEOコメント、質疑応答まとめ

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Coupa Software($COUP)の会社概要

Coupaは総合クラウド支出管理ソリューションを提供している会社です。本社はシリコンバレーのサンマテオ。ユーザーのあらゆる支出を管理し、分析、見える化できるツールが特徴です。ユーザーはこのツールを使って、支出管理を効率化するとともに、収益の最大化に生かすことができます。

調査会社IDCからも3年連続でこのカテゴリのリーディングカンパニーとして選出されるなど、実績も十分で、安定した成長を遂げています。

今回はCoupaの決算内容について、CEOのコメント、質疑応答を中心にまとめてみました。

Coupa Software($COUP)の決算内容

<Q2決算>
EPS $0.21 vs 予想 $0.08 ◎
売上 $125.9M vs 予想 $118.84M ◎

<ガイダンス>
Q3売上:123M-124M vs 事前予想:122.7M ◎
Q3EPS:$0.02-$0.03 vs 事前予想:$0.05 ✖

<通期ガイダンス>
通期売上:496.5M-498.5M vs 事前予想:491.2M ◎
通期EPS:$0.43-$0.45 vs 事前予想:$0.38 ◎

決算サマリー

 2020年7月期2019年7月期変化率
売上$126M$95M+33%
営業利益-$32M-$23M
営業利益率-25.4%-24.2%
純利益-$43M-$20M
EPS-0.64-0.32

営業利益、営業利益率推移

最新バランスシート

自己資本比率が低く、流動比率も他の優良SaaS銘柄と比べると見劣りします。固定負債の大半は転換社債です。キャッシュは$900Mほどあります。

配当金の推移

配当金は出しておりません。

CEO コメント

10年以上前から、私たちは、調達の分野で行われていた広範囲の課題を解決し、革新的なITソリューションをサポートして企業が支出を管理する方法を解決するという、非常に明確なビジョンを持っていた。

私たちは、100%クラウドベースの包括的なビジネス支出管理プラットフォームを提供することで、これを実現しようとしてきた。当社のプラットフォームは、リアルタイムで支出の可視化、自動化、支出のコンプライアンスなど、多くの機能を提供している。

私たちは、お客様がより機敏になり、困難な時には回復力を高めることができるように支援することを目指した。現在Coupaのクラウド上に、2兆ドル近い累積の支出を管理していることが成功を証明している。

今日の世界的なマクロ経済の逆風にもかかわらず、1.26億ドルという記録的な売上を達成した。重要なのは、当社が成長に主眼を置いている一方で、利益率とキャッシュフローにも重点を置いている。そのために、Q2は9四半期連続でNon-GAAPベースでの黒字を達成した。Q2のGAAPベースの営業キャッシュフローは2340万ドルで、調整後フリーキャッシュフローは3570万ドル(総収入の28%)と過去最高を記録した。

新規顧客、見込み客は、Coupaのプラットフォームが今日の新しい世界に不可欠であると考えている。これらの顧客の多くは、当社のValue as a Serviceプラットフォームの重要性を証明している。

その代表的な例がTransUnion社で、同社は6月の決算説明会でCoupaについて話した。世界中で一貫した基準を作成することで、全世界のオペレーションを変革するという戦略についてコメントした。特に、Coupa から調達から支払いまで一貫したシステムを導入していることを強調し、全世界のビジネス支出の完全な可視化を可能にしている。

もう一つの言及はWestpac銀行から。彼らの調達責任者は、調達業務アプリケーションにアクセスして、15秒以内に購入を行うことができることに驚きを感じていると述べている。

石油・ガス業界において、ProPetro HoldingsはCoupaの導入を完了し、効率性の高いプロセス改善と支出管理の強化を実現した。ProPetroはCoupaを使用して、支出のコンプライアンスを維持し、さらに支出を可視化して財務管理を改善するために、調達から支払いまでのフローを確立した。

当社の業界横断的な影響力は、これらの例だけにとどまらず、この四半期には、銀行、ビジネスサービス、製造業、保険、ライフサイエンス、非営利団体、テクノロジー、運輸業界での導入も完了した。(新規顧客:Confluent、Deli’s、Gap Materials、SalesLoft、Samancor Chrome、Shorelight Education、Welltok、CSC ServiceWorks、Strategic Education、Toyota Financial Australia、Canfor、Cycle & Carriage、Engen Petroleum、OneMain Financial、Shaffer、積水化学工業、Westpac Bankingなど)

データという資産から得られる知識も、在庫を戦略的に管理する上で非常に重要。詳細な在庫調査によると、企業の在庫は3分の1以上が不正確であり、半数近くの企業が在庫をトレースしていないか、手動で行っている。米国の公開企業の総資産の約15%が在庫と言われている。このような状況を改善するために、Coupaは100社以上のお客様と協力して、在庫管理の可視性、管理、最適化を改善してきた。

当社の企業顧客の一社であるアマゾンは、箱やラベルなどの梱包資材をリアルタイムで可視化することで、世界中のフルフィルメントセンターが顧客にパッケージを迅速に出荷するために必要な資材を常に確保している。注文、領収書、在庫を記録する単一のシステムを持つことで、重複した注文をしていないこと、従業員が承認されたサプライヤーから購入していることを確認することができる。毎月何十万件もの取引が行われているため、この在庫プロセスを最適化することで、企業は多額の費用を節約することができる。

パンデミックの影響でコスト削減とリスク軽減に焦点が当てられ、Coupa Advantage、Coupa Risk Assess、Coupa Strategic Sourcing、Coupa Source Togetherなどの迅速なROIソリューションへの需要が高まっている。

また、顧客が有意義な価値を引き出しているもう一つの分野は、Coupa Pay。Coupa Payを導入する前は、企業はスプレッドシートを使用してサイロ化されたプロセスを実行していた。毎月数百万ドルの請求書を手作業で処理している企業もあった。このような手作業のプロセスは、エラーの発生率を高めるだけでなく、社内プロセスとしては最適とは程遠いものだ。

SambaNovaは統一されたプロセスと統合されたプラットフォームを求めていた。当社のカスタマーサクセスチームと密接に協力して、Coupa Payは3ヶ月以内に実装され、導入後90日以内には、請求書の95%がCoupaプラットフォームを経由したものとなった。SambaNovaは今ではシンプルで追跡可能なデジタル決済プロセスに自信を持っている。彼らのサプライヤーからも非常に好評。副社長は「Coupa Payは絶対的に素晴らしいサービスだ」と語っている。

BELLIN Groupの買収
トランザクションの価値を最適化するために、財務管理ソフトを強化することに重点を置いていた。今回の買収は、この戦略の両方の側面に対応している。何よりも重要なのは、ベリンの文化と価値観が当社と密接に一致していることだ。

主な質疑応答

アナリスト
「Coupa Payの最新情報を期待していた。それは明白な質問ですが、あなたが追加受注率や特定のクライアントによるトレンドを教えて頂けないだろうか?」

CEO
「第一に、間違いなく市場で非常に豊富なパイプラインを構築し続けてる。第二に、非常に多くの案件を成約させている。Coupa Payはおそらく最も速く成長したと言えるだろう。これらの顧客は、測定可能な価値を得ている。彼らは明らかに、紙ベースのプロセスやバラバラのプロセスから、より合理化された集中型のプロセスへと移行している。そして、彼らは市場で当社を代表して推薦してくれるようになっている。このように、非常に有望な継続的なトレンドのように感じている。」

アナリスト
「財務管理ソフトのBELLIN買収について、第一に、財務に大きな影響はないのか?想定しているTAMについても興味がある。」

CEO
「私たちが検討しているM&Aや買収については、これまでに行ってきた買収のすべての戦略に当てはまると思う。財務管理のBELLINのようなアプリケーションがあれば、加速する取引フローからさらに多くの価値を引き出すことができる。BELLINを使えば、現金の収入や支出を考えるとき、リアルタイムでの現金管理ができるようになる。

顧客がキャッシュリスクを理解し、流動性や運転資金管理を理解することで、顧客を支援する。これらは、CFOのオフィスが以前から関心を持っていた領域。また、銀行間や送金のコミュニケーションをもう少し深く掘り下げて、Coupa Payで行っていることをBELLINのコンポーネントを使って強化していきたい。

財務的には、四半期にBELLINとConnXusの買収に8,400万ドルを費やした。そのうちの90%はBELLINに対してだ。この費用の全影響はガイダンスに含まれている。過去の買収で見てきたように、収益が安定した状態になるまでには時間がかかるだろう。しかし、2022年度に向けては、この2つの買収により2,000万ドルから2,500万ドルの売上貢献があると予想しているが、その大部分は主にBELLINだ。また、Coupa Payへのプラスの影響を期待している。」

総括、まとめ

クーパは悪くない決算でしたが、決算後株価は‐5%となりました。Q3のEPSガイダンスのみ下方修正でした。Coupaの決算、非常に興味深かったです。

調達から支出までの管理ソフトウェア、はリモート環境で顧客はより俊敏にビジネスの効率性を上げていく必要があるため、支出管理ソリューションに対して高需要があるのだと感じました。企業の支出システムはレガシーでマニュアル作業も多く、、大きな改善の余地があり、それがCOUPAのターゲット市場となっています。今期の新規獲得企業も多岐にわたっていて、調査会社や企業からの評価も良いようですね。

最新売上をベースにしたPSRは35倍ほど、、やはり割高感は残ります。成長率、財務体質も他の優良SaaS銘柄と比べると劣るので、しばらく様子見しようと思っています。

COUPA PAYは可能性を感じますね。無数の請求書を手作業で処理している企業も多くいるはずで、それを自動化することはビジネスの効率が大幅にアップしそう。新たに買収した企業とのシナジー効果が早期に表れてくることを期待したいです。

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