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【20/12月期】 ファストリー($FSLY)決算発表。CEOコメント、質疑応答まとめ

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企業分析
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Fastly($FSLY)の会社概要

エッジ・コンピューティング大手のFastly。ファストリーはコンテンツ配信ネットワーク:CDNを効率化するサービスを提供しています。昨年、COVIDが発生した関係で劇的にトラフィックが増加し、Fastlyの最新CDNの需要が急増しました。

データ通信量が多いビデオ、ゲームなどのエンターテイメントのUsage(使用量)が増加し、より低遅延を実現するエッジコンピューティングにおいて高品質のFastlyのニーズが高まっています。

Fastly($FSLY)の決算内容

決算サマリー

2020/Q4
EPS:-$0.09(予想:-$0.10)◎
売上高:$82.65M(予想:$82.03M)◎

2021/Q1ガイダンス:
売上高 $83〜86M(予想:$84.58M)✖
EPS:-$0.13~-0.09(予想:-$0.09)✖

売上推移

Q4の売上については、かろうじてガイダンスを上回りましたが、来期2021年Q1のガイダンスが弱いですね。対前期で4%しか成長しないという予測になっています。グロース株にとってこの成長率は株価に直結する生命線なので、、ここは正直ガイダンス弱いことが決算後のアフターでの株価下落につながったのは間違いないと思います。

売上成長率(対前年同期比、対前期比)

売上原価、販管費、研究開発費の推移

粗利率推移

EPS(一株当たり利益)推移

最新バランスシート

固定資産の901Mのうち、578MはGoodwill(のれん)です。買収したシグナルサイエンス社などの資産価値が乗っている状況です。

顧客数の変化

顧客数の伸びは、2020年トータルとしては堅調でしたが、Q3→Q4終了時の成長率は2%ほどと、伸び率が鈍化した印象があります。大企業が全体の売上のを占めるとCEOは言っているので、大企業の数字はさらに重要です。

2017201820192020
顧客数1439158217432084
大企業170227288324

JOSHUA BIXBY CEOコメント

皆さん、こんにちは 今日はご参加ありがとう。 多忙な四半期を過ごしたが、それが業績に反映されていると思う。 売上高は約8300万ドルで、前年同期比40%の成長を達成した。

昨年、私達の世界は変化し、それに伴いビジネスも変化してきた。多くの企業がデジタルプレゼンスにこれまで以上に多額の投資を行っている。その後、既存の顧客基盤が拡大する一方で、新たな顧客を追加してきた。これらの顧客には、トップクラスの学習管理システムであるBlackboard、高等教育機関であるUC Davis、エンタープライズ・テック企業、世界最大級の通信会社などが含まれる。

また、急速に成長しているゲーム業界では、大手ゲーム会社2社との新規事業や追加事業でも成功を収めている。

このような困難な時代に、お客様が地域社会を支援するために、これまで以上の努力をされているのを目の当たりにしてきた。私を勇気づけてくれるのは、GannettとDoximityの2つのストーリーだ。大手メディア・出版会社であるGannettは、ギフトカードを使って近隣の企業を支援することと、社会的・人種的正義に向けて一歩踏み出そうとする人々にリソースを提供する活動を開始した。我々は、これらのサイトを数日のうちに立ち上げ、運営できるようにしたことを誇りに思っている。

医療専門家が仮想的に患者とつながることを支援するDoximity社は、パンデミックの発生からわずか数週間でユーザー数が二桁成長し、安全な通話機能のトラフィックが30倍に増加した。医療従事者が最も必要としている時期に患者に信頼性の高い接続を提供しながら、悪質なトラフィックをブロックするために当社のセキュリティ製品を利用した。その他のお客様は、重要な選挙中にニュース速報を配信したり、仮想的な集まりを通じて人々を結びつけたり、ゲームや学校教育を通じて娯楽や教育を提供したり、忙しいホリデーシーズンのショッピングを可能にした。

Fastly のプラットフォームの継続力を実証し続けており、その結果、ドルベースのNet Expansion Rate(契約拡大率)は 143%、企業顧客の平均利用額は 78.2 万ドルと非常に優れた結果となった。

我々は、顧客向けのイベントであるALTITUDEを、オンラインで11月に開催したが、これまでの対面イベントと比べて、約2倍のオーディエンスが集まった。USA TODAY、Vox、PayPal、Grubhub、Adorama、Ted、ケンブリッジに拠点を置くマサチューセッツ工科大学などの主要なデジタルブランドから話を聞くことができた。イベントでは、エッジのイノベーションとセキュリティが彼らのDXを可能にしたこと、そして困難な1年の間に成功を収めたことが明らかになった。

ガートナー社のピア・インサイトでも、優れた顧客レビューを継続的に確認している。2つの収益の柱で勢いを増しており、お客様からの関心と熱意の高まりを見ている。多くの企業がエッジでの大きな可能性に気付き始めているため、Fastlyのプラットフォームに対する需要は依然として強いものがある。当社のサービスは、今後も引き続き当社の重点分野であり、投資の対象となるだろう。

主な質疑応答

アナリスト
「ClubhouseやTwitterのようなボイスチャットルームが最近注目されている。AgoraがClubhouseのトラフィックを提供していると広く認知されているが、このようなバーティカルは潜在的な機会になるのでは?」

CEO
「このような環境においては、本当に興味深い機会があると思う。冒頭で話したことや、レターの中でお話ししたゲーム関連の話にご注目いただきたい。私たちがこの分野で非常に強力な進出を果たしている理由の1つは、当社のパフォーマンスとその信頼性にある。私が言いたいのは、どの顧客のことを具体的に話すことはできないが、メディアとしてのエッジコンピューティングの登場は、私たちや顧客のビジネスにとっても、良いことだと思っている。」

アナリスト
「COVIDの影響を受けて、下期のBookingや顧客の関心は、昨年と比較してどのように変化しているか?」

CEO
「今回の四半期で見たように、全体の売上は成長を続けている。我々の売上の半分は、顧客からコミットされているものであるという認識は過去から変わっていない。残りの半分は使用率次第。顧客のBookingや関心については、我々は非常に満足し、エキサイティングだと感じている。冒頭の挨拶でも話したが、セキュリティ面でのビジネスの強さや、顧客とのパイプラインも継続している。個人的に顧客と話してきたが、我々のエッジコンピューティングのセキュリティ、規模、パフォーマンスが購入の意思決定において重要で、我々はフルスイートのポートフォリオを販売しているので、今後もクロスセルによる成長が見込まれる。」

アナリスト
「決算前のレターにおいても、ゲーム業界の強みを 強調していたが、これまではゲーム業界はFastlyにとって大きな分野では無かったと認識していた。長期的にゲーム分野の機会について考えを教えて欲しい。」

CEO
「良い質問だ。この市場には、二つの側面がある。コモディティと、バリュー。Fastlyは、明らかにバリューの側面に時間とエネルギーを費やしている
ゲーム会社が、パフォーマンス、特にLow latency(低遅延)がこれまで以上に重要になっていることを認識している。大規模かつグローバルな規模でこれを実現するための選択肢はFastly以外に無い

ご存知のように、ゲーム会社は常に未来に向かって努力している。つまり、ゲーム会社はこの分野のTrailblazer(先駆者、草分け)であることが多い。コンピュートで注目を集めている先駆者的な要素と、低遅延と高性能へのニーズがあり、それはますます高まっている。この2つのは、私たちは確かに目にしている。」

アナリスト
「マクロ環境、COVID-19の観点から、売上のガイダンスの中ではどのようなことが想定されているのだろうか?」

CFO
現時点で見えている見通しをベースに、保守的に考えている。もう少し時間が経つにつれて、どのような世界に突入するのか、当初考えていたよりも成長率がどの程度速いのか遅いのか、もう少し感覚がつかめるようになると思う。2021年は学ぶべき年だと考えている。どのようなユースケースがあるのか、どのようなバーティカル分野にリーチできるのかを学び、2022年以降に向けて意味のある貢献ができる年にしたい。

アナリスト
「21年の成長率が低下している要因(ガイダンスの弱さ)についてもう少し具体的に教えて欲しい。」

CEO「すべての業界が異なるが、インターネットを利用する人は増えている。これはデジタルトランスフォーメーションにおける持続性のある変化だと考えている。かれらはさらに市場を広げていくだろう。もう一つの重要な要素は、セキュリティが果たす役割だ。我々が技術革新を続け、世界中の人々に高速で信頼性の高いデジタル体験を提供していく中で、私たちが目にしているのはさらなる脅威だ。これらの脅威に対しては、これまでと全く異なるツールが必要ということ。

デジタルトランスフォーメーションによる市場の拡大、セキュリティの重要性、この二つから将来を楽観的に見ている。CFOのアドリエルが言ったように、いまは保守的な判断をしているが、非常に用心深いと思っている。我々には追い風が吹いてきており、それに熱心に取り組んでいる。完全にご質問の答えになっているかどうかは分からないが、今のところはこのように考えている。」

総括、まとめ

決算では、売上、EPSともに予想を超えて来ましたが、ガイダンスが弱かったことが大きな要因で、株価はアフターセッションで-6%下落しました。

弱いガイダンスに対して、CEOやCFOがどの様な発言をしたかを中心に確認しましたが、、ここは評価が難しいなと感じました。明らかに保守的な判断をしているのは間違いないですが、アフターコロナのトラフィックの不透明性を考慮すると非常に難しいですね。私は昨年の8月からずっと$FSLYを保有していますが、、今回の決算発表で何らかの判断をしようと考えていました。決算の数字だけを見たところ、これは売るしかないと思いましたが、、決算のレビューをする中で、迷いが生じています。

エッジコンピューティングをグローバルな規模で信頼性のあるサービスを提供できるFastlyは企業としての魅力はやはり高いです。CEOもコモディティでは無く、バリュー重視の戦略と断言し、経営者としての軸は全くブレていない印象を受けました。潜在的に良い会社だなぁと思います。

TIKTOKについては、パンデミックの当初は売上の10%を超えていましたが、今はそれよりも低いようです。

今でも重要な顧客であることは変わりないようですが、新たなエンタープライズの顧客の獲得も経て、大口顧客も多様化してきているとコメントもありました。ゲーム業界もかなり強調していましたが、より低遅延の高パフォーマンスのFastlyの需要が今後さらに高まっていくことを期待しています。

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何度も急落を繰り返すファストリー、面白いチャートです。

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