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【21/3月期】ぺリオン・ネットワーク($PERI)決算発表。CEOコメント、質疑応答まとめ

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Perion Network($PERI)の会社概要

Perionはイスラエルを拠点とするアドテック企業で、ウェブやモバイルベースのデジタルビジネス向けにエンゲージメントと収益化アプリケーションを提供しています。 本社はイスラエルのテルアヒブにあり、サンフランシスコ、ニューヨーク、ボストン、シカゴ、ワシントンDC、ロサンゼルス、アトランタ、ミラノ、ハンブルク、デュッセルドルフ、パリ、バルセロナにオフィスを構えています。

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Perion Network($PERI)の決算内容

決算サマリー

EPS:$0.19(予想:$0.02)
売上高:$89.8M(予想:$86.2M)
FY21ガイダンス:売上高 $390〜410M(予想:$376M)

売上推移

売上成長率(対前年同期比、対前期比)

巨大なTAM

デジタル広告の市場規模は、2024年に$542Bに達すると予測されています。

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TAMの内訳

ここで出てくるのが、三つのエリア、Socail, Display, Searchです。上記2つのセグメントが特に成長しています。

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セグメント別売上比較

最新バランスシート

増資により、潤沢な流動資産を確保しています。

Doron Gerstel CEOコメント

皆さん、おはようございます。2020年に享受した勢いを継続し、Q1が非常に好調なスタートを切ることができた。2021年以降も成功を収めるための舞台を整えている。

Q1の売上は、前年同期比+36%増の8,980万ドルとなった。”Display and Social Advertising”セグメントの売上が主な成長要因で、61%増の3,810万ドル、”Search Advertising and other”セグメントの売上が22%増の5,170万ドルとなった。

GAAPベースの純利益は148%増、調整後のEBITDAは41%増となり、引き続き高い収益性を維持している。資本面では、すべての未払い債務を完済。2014年以来、初めてペリオンは無借金経営となった。2017年にマイナス4,200万ドルのキャッシュフローだった会社を、第1四半期末までにプラス1.28億ドルにまで改善した。

1月に実施した$66Mの資金調達により、強力なバランスシートと無借金の状況になった。市場での競争力を維持・向上させるための技術へのさらなる投資が可能になった。

2021年Q1の好調な業績は、いくつかのマクロ要因をうまく利用できたことによるもの。

まず第一に、パンデミックの間、何百万人もの消費者が家に閉じこもり、ますますネットサーフィンをするようになり、これが広告付きインターネットに劇的な恩恵をもたらした。

第二に、昨年のパンデミックの初期の数週間から数ヶ月間の不確実性の中で、多くの広告主が予算を引き下げた。この勢いは2021年に入ってからも続いている。

第三は、昨年、旅行業界の広告主が全体的に予算を削減した一方で、Eコマースの台頭により、より多くのマーケティング担当者が、購買に影響を与えることができるオンラインに広告費をシフトしたことが挙げられる。これにより、旅行やエンタテインメントの減少を補うことができた。

最後に、多くの方が、新しい消費者行動がどの程度定着し、どの程度元に戻るのかについて疑問に思っていると思う。パンデミックの影響で、生活のほぼすべての面でデジタル化が加速しているため、消費者の行動には引き続き重要な変化が見られると思う。

消費者がオンラインで過ごす時間はますます長くなり、その時間の多くはショッピングに費やされている。消費者は、オンラインで食事を注文し、ピックアップやデリバリーを利用している。また、スポーツやエンターテインメント、ニュースの消費のために、CTV(Connected TV)のような新しいプラットフォームが急速に成長している。TechCrunchの記事によると、わずか数ヶ月の間に、5年分のeコマースの成長が見られたとのこと。これは、オンライン広告主が測定可能なパフォーマンスベース、cost per action、バイイングモデルを使用した結果、投資の拡大を正当化することが容易になったためだ。オンライン広告収入の3分の2は成果報酬モデルによるもので、32%は新しいCPM(Cost Per Mile : インプレッション単価)によるものだった。

このパフォーマンスベースのモデルは、当社の検索ビジネスに影響を与えた。パフォーマンス広告主は、検索広告を好む。Microsoft Bingとの長期にわたる契約更新は、パブリッシャーに当社の検索広告に対する信頼感を与え、この分野での22%の成長の原動力となっている。

パンデミックが終息し、通常の生活に戻りつつある一方で、消費者の行動が永遠に変化することは明らか。デジタル化は今後も続き、それに対応できないブランドは絶滅レベルの出来事に直面することになるだろう。つまり、お客様、ブランド、広告主は、消費者の行動を集中的に監視し、注目を集めるためにプラットフォームへの支出を調整している。Perionは、このようなデータに基づく広告主のインサイトに最適な立場にあり、広告主が消費者を惹きつけるための投資をどこで、どのように行おうと、Perionはソリューションを提供する。

当社の多角化戦略により、デジタル広告費がシフトしている場所にマーケティングや営業活動の軸足を置くことができる。前述の通り、ペリオンは、オープンインターネットの需要側と供給側の両方から収益を上げるユニークな能力を持っている。一方で、当社は、スマートテレビに配信するインタラクティブなデジタルCTV広告キャンペーンの運営・管理など、クロスチャネルでインパクトのある革新的なクプラットフォームを持っている。

当社のSaaS型アクショナブル・パフォーマンス・モニタリング・プラットフォームであるParagone.aiは、クロスソーシャルチャネルからの大量のデータを統合する。私たちは、独自の技術とアルゴリズムを用いてデータを処理し、顧客の広告プログラムのROIを向上させる。このようなデータの優位性は、私たちが成長するにつれて、より価値が高く、持続可能なものになる。今年初めに発売されたParagoneは、社内の期待を上回るものだった。

Q1には7社の新規顧客を獲得したが、この数は今後の四半期で大幅に増加すると考えている。これにより、ペリオンは、デジタル広告のエコシステムの中で、大きな技術を持つユニークな立ち位置につけることができる。

最後になるが、この場をお借りして、私の経営陣と世界中のPerionの社員全員の才能、情熱、回復力に感謝したいと思う。彼らの努力がなければ、今のような強い地位を築くことはできなかった。私たちは、事業進化のフェーズ3を遂行している。それは、卓越した財務力をベースに、各事業セグメントを戦略的に成長させ、それによって収益性を高めること。

現在、当社は1.28億ドルの現金と無借金という強固なバランスシートを有している。好調なQ1と継続的なモメンタムに基づき、2021年の年間見通しを上方修正する。売上高は3.9億ドルから4.1億ドル、調整後のEBITDAは3,900万ドルから4,100万ドルを見込む。(旅行関連は含んでいない)

そのために、株主の皆様に大きな価値をお届けする戦略を再確認し、当初の予想よりも早く年間収益5億ドルの目標を達成したいと考えている。長期的なミッションを宣言し、その背後で組織化することは、投資家や当社のチームにとって重要だ。

ぺリオンネットワークは、2023年に$500Mの売上を中期のターゲットにしています。2021年のガイダンスは$400Mに引き上げられたので、この成長率では、来年にもそのターゲットを達成できる可能性があります。

主な質疑応答

アナリスト
「借金を返済し、ガイダンスを引き上げている点が素晴らしい。22%の成長率はレンジの中間点。なぜもっと高くしなかったのか?Bingやその他の検索エンジンの大きな原動力である旅行を含めない理由は何だろうか?」

CEO
「今はまだ年の前半であることを念頭において欲しい。Q2や他の四半期に大きな見通しが立っても、慎重になる必要がある。今年を終えたときに、2020年と同じように成長できていればと考えている。我々は、毎年保守的なアプローチをとっているが、現状の改善されたガイダンスには満足している。旅行関連は、すでに旅行シーズンである夏が迫っていることを踏まえ、セットアップ期間を考慮して大きくは戻らないと考えたため、ガイダンスには含まなかった。」

アナリスト
「CTVについてQ1のディスプレイ広告の売上への貢献度を定量的に示すことはできないだろうか?」

CEO
「まず、なぜCTVがディスプレイ広告売上のドライバーとなるのかを説明したい。

通常のCTVでは、ビデオを配信するだけ。付加価値はそれほど高くないが、もちろん良い広告には違いない。しかし、それに加えてブランド広告と呼ばれるものを作ることで、広告自体にクリエイティブを加えることができるようになった。例えば、スポンジ・ボブの映画を見たとしたら、海の底から泡が発生するなどの効果を生み出し、広告を特に魅力的なものにすることができる。

次のレベルは、インタラクティブ広告と呼ばれるもので、テレビのリモコンを使って追加の体験を作り出すことができる。例えば、メルセデスのビデオは標準的な30秒のスポットだが、クリックするとカーゴやインテリアのセクションを映し出す他のビデオが表示される。つまり、30秒のスポットを90秒以上のスポットにすることができる。

これは、広告主にとって非常に強力だ。広告主が時間を確保できるだけでなく、消費者が何に興味を持っているかというシグナルを得ることができるからだ。そして最後に、パーソナライゼーションの要素に基づいて広告を調整する、ダイナミックCTVがある。これは津波のようなもので、これまでのストレートな動画広告にUndertone(過去に買収した企業)のクリエイティブ能力を加えることができるのは非常に大きなこと。

CTVが広告主のためにより良い仕事をするだけでなく、Undertoneと組み合わせることで、より良い仕事ができるようになる。CTVだけでなく、UNDERTONEのよく知られたポジショニングと組み合わせることで、家庭内のすべてのスクリーンにクリエイティブで明確な広告を作成・使用することができる。」

アナリスト
「買収計画について何か話せることは無いだろうか?」

CEO
「様々な分野でM&Aのパイプラインに集中的に取り組んでいる。そして、いくつかの進展があった。確実に開示できる段階ではないが、経営陣の時間をどんどん割いている状況だ。」

総括、まとめ

2月の好決算を受けて株価が急騰し、その後は一旦ガイダンスの上方修正により25ドルを突破しましたが、すぐに急落し、中小グロース株と同様に、下落局面が続いています。

最新四半期の成長率は+36%、ガイダンス上方修正後は、FY21は22%成長する見込みとなっています。やはり懸念として挙げられているのが、パンデミック後の需要について、オフィスに戻った時に検索やオンラインショッピングの需要がどうなるのか不透明な部分があり、投資家も強気になれていないのではと感じます。

決算の結果は、前回に引き続き非常に良かったです。売上、EPS、ガイダンスすべてが◎。プレマーケットでは+8%まで上がりましたが、日中の終値では-5%まで下落していました。これだけの良決算で売られるケースが続いていますね。

Perionよりも成長力も売上高も劣るMagnite($MGNI)は、時価総額4.58BでPSRは20倍ほど。
Trade Desk($TTD)に至っては、時価総額$30B,PSR36。(売上はPerionの二倍ほどの会社です)
Perionの時価総額は$560Mで、PSRは1.5倍ほど。直近二四半期の成長力+40%弱。Microsoftと4年契約を延長し、足元のビジネスも好調なだけに、もう少しスポットが当たっても良いのにと思ってはいますが、これは株式投資の難しいところですね。決算を毎回クリアし、ガイダンスをさらに上方修正していければ、注目度が増してくるかもしれないです。

短、中期的には、中小グロース株が非常に地合いが悪いので、しばらくは厳しそうな印象を持っています。Q2ではリオープン後のトレンドも見れてくると思いますので、引き続き注目していきたいと思います。

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