Zscaler($ZS)の決算内容
決算サマリー
2020年4月期 | 2019年4月期 | 変化率 | |
売上 | $111M | $79M | 40% |
営業利益 | -$21M | -$14M | -47% |
営業利益率 | -18.6% | -17.7% | -5% |
純利益 | -$19M | -$12M | -61% |
EPS | -0.15 | -0.1 | 50% |
自己資本比率 | 45.5% | 51.1% | |
流動比率 | 159.7% | 189.4% |
売上、営業利益、営業利益率推移

EPS(一株当たり利益推移)

バランスシートの変化(最新左・前年同期右)
流動資産が厚く、赤字が続いているものの財務的には問題無さそうです。

配当金、配当利回りの推移
配当金は成長企業のためこれまで出ていません。
CEO コメント
JayCEO
・Zscalerは、クラウドとモバイルワールドの中で、ユーザーがどこから、どのようなデバイスからでもアプリケーションにセキュアにアクセスすることができるようという確信をもって設立された。このヴィジョンは昨今の状況下で非常に重大になってきていない。なぜならほとんどユーザーは昨今会社のネットワーク環境外にいるからだ。在宅勤務の従業員を守るために、我々の顧客は、ZIA(Zscaler Internet Access)や、ZPA(Zscaler Private Access)といったSaaSアプリケーションによって、セキュアなアクセスを提供できている。
•今期、ZPAのサービスの使用状況は、通常の10倍にまで成長しました。新規、既存ユーザーを含めて、10万ものユーザーに配備することができた。ユーザーからもポジティブなインパクトがあるとフィードバックをもらっている。
•顧客はゼロトラストネットワークのアプローチを実装し、特定のアプリケーションを除いてユーザーはネットワークに接続する必要がなくなる。これまではVPNが主流であったが、このVPNのユーザーでさえ、いまZPAへと流れてきている状況だ。
•長期的なCOVID19のインパクトを予測することは難しいが、今期については、我々のビジネスにおいてネガティブな影響は表れなかった。エンタープライズ向けの戦略、SaaSにより継続して発生する売上モデル、顧客が急速にクラウドへと移行している追い風を受けている。4月から5月の今日に至るまでの売上も非常に堅調である。
主な質疑応答
Credit Suisse -アナリスト
「今日の決算報告を聞いて、Zscalerはこのような状況のために作られたのだろうと思った。NRR(Net retention rate)契約拡大率をこの過去数四半期においては成長の指標として強調していなかったが、特に4月期は想像以上に増加していた。次の四半期においてはどのように予想しているか、ガイダンスがあれば説明いただきたい。」
CFO
「確かにこの数四半期はNRRについては強調してこなかったが、過去3年間一貫して非常に高い数字を維持している。NRRについてのガイダンスは控えるが、我々のビジネスの攻勢が大きく短期間で変わることはないと考えている。」
Bank of America –アナリスト
「ZPAの勢いの中身について質問をしたい。既存顧客からのユーザー追加が多かったのか、新規顧客の拡大が実際に多かったのか教えてほしい。」
CEO
「今期においては、既存顧客の拡大が最も大きかった。ZIA,ZPA双方で成長を確認できている。またZIAのみを契約していた顧客が、ZPAへの興味を示し変更の意思決定を行うケースも増えている。これも二番目に成長したポイントだ。」
BIIG アナリスト
「今回は在宅勤務をサポートするための緊急支出による影響が大きかったのか?3.4月と非常に強い需要を見たとコメントしていたが、5月以降ははどうなるのか、トレンドを見極めたい。」
CEO
「Q3の成長トレンドは、前期に見ていたものよりも良くなるだろう。3月にはCOVIDによる在宅勤務の需要があり、4月も強かった。さらに期が締まった後も非常に勢いは衰えておらず、契約の後ろ倒しもあり継続して5月も力強い需要が継続されている」
総括、まとめ
Zscalerの決算を聞きましたが、これまでSaaS系の決算の中でもピカ一の内容だったのではと思います。在宅勤務による、従業員のクラウド接続のセキュリティ需要は、SaaS界の中でも最も顧客からの引きが強かったのでは無いでしょうか?売上成長が40%、各種指標もすばらしく、この決算後株価が29%上昇したことも頷けます。
売上トレンドも非常にきれいな成長を継続しています。投資家はこれをLinearity(直線性)と表現していました。このようなきれいな直線の成長トレンドは、勝手に伸びて行ってくれそうな予感がありますね。この市場の成長やポテンシャルを考えても、投資先としても魅力が私の中でも上がりました。今後も継続してウォッチしていきます。
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