DELTA AIR LINES, INC($DAL)の決算内容
決算サマリー
2020年6月期 | 2019年6月期 | 変化率 | |
売上 | $1,468M | $12,536M | -88% |
営業利益 | -$4,815M | $2,128M | -326% |
営業利益率 | -328.0% | 17.0% | |
純利益 | -$5,717M | $1,443M | -496% |
EPS | -10 | 2.21 | -552% |
売上、営業利益、営業利益率推移

EPS(一株当たり利益推移)

バランスシート(最新のみ)

カテゴリ別売上

CEO コメント
決算発表に、参加いただきありがとう。
我々はパンデミック環境に入って4か月が経過し、その過酷な影響により、この間$4B(4000億@¥100/$)の損失を計上した。
パンデミックや国民差別問題など、複合的に非常に多くの困難があったが、弊社としても人々の安全と健康を第一優先として取り組んでいる。
4月中旬には、航空需要が通常の95%減となるところまで減少した。少しずつではあるが、国内線需要はレジャー、もしくはエッセンシャルな理由から、回復基調を見ている。ただ我々の売上の観点では未だに難しい環境が続いている。
我々は需要の戻りは小幅変動し大きく戻ることは無いと考えていたが、直近の数週間それは現実のものとなっている。来四半期についても、昨今の感染拡大の状況に影響を受け、例年の20-25%の売上規模にとどまると予測している。
我々はそのトレンドの変化を注意深くモニターしていき、8月のキャパシティー計画に反映させていくつもりだ。
ビジネス出張者の需要は、通常時は売り上げの50%を占めるが、オフィスのスローな再開を受けてまだ戻ってきていない。また国際線については、まだいつ戻ってくるのか具体的な日程は見えていない。
この危機に直面し、我々はバランスシートを強化すべく、政府からの財政援助に加えて、さらに$15B (約1.5兆円@100円/$)の資本を得た。
我々の最も重要な流動資産の確保についてのアクションは、キャッシュバーンを最小化することだ。毎日のキャッシュバーンは通常では$100M(約100億円@100円/$)から、$27Mにまで大幅に減少することができた。キャッシュバーンの状況が現状維持であったとしても、19か月会社を運営できるだけの流動資産を確保することができている。
主な質疑応答
J.P. Morgan — Analyst
「今現在では政府の補助もあり、早期退職や、無給休暇を申請する従業員もいて損益計算書上はコスト計上されないが、今後将来的にフェーズ毎に戻ってきた場合、特に10月以降の経費がどう影響するのか知りたい。」
CFO
「我々は今後も継続して評価し、賃金の影響について評価していく。無給休暇申請によってキャッシュバーンを最短で減らせたことは疑う余地はない。それに加えて、我々は50%の営業費用を削減できている、これは大きな改善だ。今後は、便の削減や調整によって、今夏も含めた将来に対して、俊敏性と柔軟性を維持していきたいと考えている。」
Credit Suisse — Analyst
「航空機の受注や納期に関してエアバス社との議論のアップデートはあるか?納期の調整や、航空機の所有率についての調整を行っていくのか?詳細を教えて欲しい」
CEO
「我々はエアバス社と話しているし、彼らは共にこの危機的状況において協力してくれていて、非常に良いパートナーであり続けている。今は地上に多くの航空機が待機している状況で、フリートを追加せず、納機を最小化するためにベストを尽くす必要がある。エアバス社の理解のおかげで、少なくとも今年に関して航空機購入に関して現金の支出は予定していない。」
総括、まとめ
前回の決算発表では、毎日のキャッシュバーンを100→50Mに下げると言っていましたが、今回それを27Mまで経費削減の成果を示したのは良い結果でした。飛行機を飛ばさなくても、機体のメンテナンスや人員経費などで毎日$100Mの経費が掛かります。これをいかに抑えるかががこのパンデミックを乗り切るために最も重要であることは間違いなく、決算でもそれを強調していました。
並外れた企業努力で毎日の資金流出を抑えていることが印象的でした。CEOもCFOのコメントも、地に足をつけて現実を受け止め、愚直に取るべきアクションを遂行しているように感じました。しっかりと将来を見ている発言が多かったです。
ただ、状況は著しく厳しいことに変わりはありません。航空、レジャー株はコロナ次第、自身のポートフォリオの中でリスクをとれる範囲での投資については良いかもしれませんが、ギャンブル性が高い投資先であるとあらためて感じました。
私はアメリカ駐在時代は、ほとんどの出張はデルタを使っていた記憶があります。デルタ航空には大変お世話になったので、このパンデミックを乗り越えて、また顧客と共に会社としても再成長を目指してほしいです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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