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【20/6月期】 ギャン($GAN)決算発表。CEOコメント、質疑応答まとめ

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GAN Limited($GAN)の決算内容

GANは、オンラインカジノのプラットフォームを提供している企業です。GANのテクノロジーは米国だけでなくヨーロッパにおいても展開されていて、多くのパートナーがオンラインカジノを市場に導入できる仕組みを作っています。

5月5日にナスダックに上場し、話題を集めました。

北米で、カジノプラットフォームに対する様々な賞を受賞して、実績も高く、世界中に15社のパートナーがGANのプラットフォームを利用してビジネスを展開しています。主力のビジネスは、スポーツベッティング、iGAMING(オンラインカジノのことをiGAMINGと呼んでいる)です。

以下、今回の決算内容を見ていきましょう。

GAN Limited($GAN)の決算内容

損益計算書

売上832万ドルにたいして、営業利益は-827万ドル、純利益も同等のマイナス規模です。

売上は予想を上回り◎でしたが、EPS(一株当たりの利益が)大幅に予想を外したことで、株価が急落しました。CFOの言い訳コメントは後程出てきます。

パートナー獲得のヒストリー

最大パートバーはFANDUEL、まだ上場はしていませんが、先日ブログでも取り上げたドラフトキングスの競合です。その他多くのパートナーと、各州にてビジネスを拡大しています。

GANの経営評価指標

最新バランスシート

IPOで潤沢な資金を得たので、これをどこに投資していくのか??注目です。

CEO コメント

GANのQ2は、対前年同期比100%増の売上成長となり、素晴らしい四半期を報告することができた。売上の大部分は主に米国のリアルマネー・インターネット・ギャンブルによるもので、1.3億ドルのオペレーター総売上をベースに前年同期比110%増という成長を遂げた。

今期の売上はコンセンサス予想を上回り、現在、通期の売上予想は3700万ドル~3900万ドルを報告したい。

前年同期では、米国のリアルマネー・インターネット・ギャンブルからの売上はわずか34%だったが、今期70%にまで拡大していて、米国における驚異的な成長を示している。

徐々にカジノが再開していったにもかかわらず、オンラインカジノでは、高いレベルのアクティビティ、売上、エンゲージメントが継続していることを確認している。

ミシガン州では、Q4にインターネットスポーツベッティングとインターネットカジノゲーミングが開始される可能性が高くなっている。Q4に向けては、ミシガン州のサービス立ち上げを計画しており、いくつかのクライアントの技術的な展開がすでに進行中であり、ライセンス申請も順調に進んでいる。新規顧客の獲得と、着実なオペレーション実行に注力し、リーダーとしての地位を維持、強化していくことを期待している。また、COVID-19によるミシガン州の小売カジノからの税収減の影響を緩和することを期待している。

当社が成功を収めているのは、ゲームおよびスポーツベッティングの分野で急成長を遂げている以下の大手企業。

Parx Casino
FanDuel
Ocean Casino Resort
Cordish Groupなど

上記はクライアントの一例に過ぎないが、それぞれのクライアントにキーとなるテクノロジープロバイダーとしてサービスを提供できることを誇りに思う。

スポーツベッティングのテクノロジーのいくつかの買収についても継続検討している。買収において採用する基準は、そのターゲットとなる買収が、弊社の補完的な存在であること、また非常に大きなシナジーを生むことが条件。クライアントから既存の統合されたスポーツコンテンツと並んで、米国のお客様が選択できる選択肢の一つとして利用できるようにしたい。

スポーツ機能を追加し、カジノゲームコンテンツを増やすことは、、当社のプラットフォームを通じたお客様のオペレーター総売上に占める当社のシェアを急速に拡大するための論理的な方法であり、どのような買収であっても、売上と利益に直結することが重要である。

米国のこの産業の展望についてお話ししたい。NASDAQに上場してから数か月たつが、多くの投資家から、COVIDの影響においてTAM(Total addressable market;獲得可能な市場規模)にどのような変化があるか?という質問を受けた。COVID環境下においても、オンラインカジノは勢いを増し、今日では、業界アナリストの予測モデルのコンセンサスはすべて、インターネットカジノゲームがこの米国市場における売上の大部分を生み出し、300億ドル以上のTAMのうち、170億ドルがインターネットカジノゲームに由来すると推定されている。

(左がスポーツベッティング、右がオンラインカジノのTAM)

GANでは、COVID-19を取り巻く環境の変化を考慮して、規制されたインターネットギャンブルの複数州での承認に向けて、活動してきた。特にニューヨークのような大規模市場では、COVID-19がインターネットギャンブルの州内規制を加速させていると考えている。GANは複数の既存のクライアントとの関係を通じて大きな存在感を示していて、ニューヨークのカジノにシミュレートゲームの利用可能性を売り込み続けている。

全米では、アメリカ人は自宅であらゆる種類のオンライン・エンターテイメントを楽しむ時間が増え続けている。また、多くの州政府は、失われた税収に代わる収入の増加の機会を探し続けている。昨年イリノイ州がそうであったように、ニューヨーク州は我々を驚かせる可能性のある州のリストの高い位置にある。

大幅な赤字となった理由について

完了したIPOとナスダック上場に関連して、営業費用は前年同期比で増加して1370万ドルとなった。(対前年同期の270万ドル)以下は内訳。

-直接的な法務、財務、会計関連費用の80万ドル
-取締役、役員、主要従業員に支払われた現金ボーナス報酬の180万ドル
-株式報酬費用など620万ドル
-その他→新規株式公開に関連した一時的な費用

大手パートナーのスポーツベッティングからの離脱

アナウンスがあった通り、Q4以降のFanDuelのスポーツベッティング売上は除外される。今後、オンラインカジノについては、FanDuelとの関係を継続し、数年前にウェストバージニア州とミシガン州で開始されたリアルマネー・インターネットカジノゲームの拡大に伴い、大幅に増加すると予想している。

主な質疑応答

アナリスト
「フットボールシーズンがQ4に来るが、ミシガン州はガイダンスに入っていないで良いか?」

CFO
「その通り、ミシガン州が合法化、サービス開始されれば、それはすべてガイダンスに上乗せとなる。」

アナリスト
「 多くの小売カジノがQ2の途中で再開していますが、4月、5月に小売カジノがクローズしていた時と比べて、今日のオンラインでのアクティビティのレベルにはどのような違いがあるか?」

CEO
「グレッグ、私たちはプレゼンテーション一部としてこのことに触れている。プレゼン資料のスライド9には、今年の3月からCOVIDの影響についての興味深いビジュアルがあるので見て欲しい。活動のレベルは継続的に高まっている。リアルマネーとシミュレートされたゲームの両方で、オンラインでの採用が大幅に加速した。COVID環境が続くことで、より多くの国民がオンラインで様々な形でカジノ・ゲーミング・エンターテイメントを消費し続けている。」

アナリスト
「FanDuelスポーツがGANプラットフォームを離れるという情報をいつ受けたのかを教えて欲しい。」

CEO
「(スポーツベッティングにおいてはGANのサービスから離れるが、)彼らはGANプラットフォームから離れるわけではなく、私たちは、彼らにとって重要な技術サプライヤーであり、彼らのビジネスの中で非常に大きく、技術的にも管理している。その点を明確にしておきたかった。およそ二週間まえに知らされたが、これについては、契約上彼ら次第だ。

彼らの中長期的なテクノロジーの野望をサポートできることを嬉しく思っているし、彼らとの関係は、GANの継続した売上、利益の成長に寄与するだろう。」

総括、まとめ

Fanduelは大手パートナーでしたが、スポーツベッティングにGANのサービスから離れ、サービスを内製化することを発表したことで、株価下落▲20%に大きな影響を与えました。純利益がコンセンサスを大きく外したことについても、CFOはキャッシュを伴わない一時的な費用も多かったと弁解をしていました。

現時点ではマージンでビジネスをしていることもあり、売上は8-9億円程度です(思ったより少なかった・・)。IPOによって得た資金をどこに充当し、今後のグロースを目指すのか注目です。

技術提供者側としては、パートナー拡大は必須で、こちらもQ4に向けて新たなパートナーを迎え入れ、成長をドライブさせようとしています。

以下の株価の推移を見ても、とにかくボラティリティが高いです。英語のニュースやツイッターを見ていると、落ちたところを買い、将来的な成長を見込んで長期ホールド!と言っている人もいますし、または見限って売っている人も多いようです。ガイダンスに含まれていない、ミシガン州でのサービス開始は、期待できますね。

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